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【電動カンキット駆動機】


毎日使用する機械だからこそ、メンテナンスをしっかりして長く使いたい…
電動カンキット駆動機が「動かない」「勝手に開く」「閉まらない」など、故障かな?と思ったとき、セルフチェックで解決できる場合があります。
今回はセルフチェックのポイントをご紹介します。以下を順番にご確認ください。



 
動くかチェックする


「駆動機」「トランス盤」「制御盤」の順に動くか確認します。



※落雷による故障はこちら
※浸水についてはこちら 


 

 
駆動機のトラブル


ここで駆動機が「一部が動かない」「すべて動かない」でチェック項目が変わります。
すべて動かない場合は、 「トランス盤のトラブル」 に進みます。

 
「一部が動かない」





ヒューズが切れている  



リミットが効いてしまっている



ケーブルがつながっていない/断線している

 
 
対処方法としては以下の通りです。
ヒューズの交換
・駆動機のリミット再調整

・コードの交換
配線の見直し
 
 
「使っているうちに動かなくなった…」という場合
「電動カンキットベルト」のトラブルから始まっているケースが多くあります。
正しい施工方法については動画をご覧ください。
 
動画「カンキットベルト 取り付け方」

 
 
「1台だけ動かない…」という場合
動く方の駆動機と配線を交換してチェックしてみましょう。
動かなくなった駆動機が動いたら、トランス盤側の問題の可能性があります。
 
 
 
その他の原因 こんなときは…
 
「動いているけど巻き上がらない!」
駆動機は動くが巻き上がらない場合は、出力カップリングボルトの締め込みがあまく、空回りしていることも考えられます。


 
 
「動くけど止まらない!」
リミットダイアルのボルトがゆるんでいる可能性があります。
固定位置でノックスイッチが触ったところでボルトをしっかり固定してください。



 
※セルフチェックしても動作しない場合は、購入先の販売店へお問合せください。

 
  
トランス盤のトラブル

まずはトランス盤の動作確認を行います。
系統のスイッチを「手動」にたおし、手動操作スイッチで駆動機が動くかを試します。
「動かない」「動く」でチェック項目が変わります。

動く場合は、 「制御盤のトラブル」 に進みます。

 
 
 
 
「手動で動かない」




 
駆動機のトラブルを再度チェックする
 ※駆動機のトラブルはこちら

 
トランス盤からの電気がでていない
通電してパイロットランプが付いているにも関わらず、動かない場合は修理対応となります。
※購入先の販売店へお問合せください。
 
 
「自動で動かない」




 
ケーブルがつながっていない/断線している
制御盤の配線を再度チェックしてください。
よくあることとして、例えばトランス盤2台用の場合、制御盤の1系統の信号で2台を同期させたい場合は、トランス盤側の系統1と2を付属の短いコード(信号ケーブル)で渡り配線をする必要があります。ケーブルが正しく配線されているかを確認しましょう。
 


 

 
制御盤のトラブル

はじめに以下の2つをチェックしてください。
 
 
 
 
「手動で動かない」

ケーブルが正しく施工されているか

動かしたい駆動機のトランス盤にケーブルが正しくつながっているか、系統ごとに再度チェックしてください。
 
 
「自動で動かない」

手動で動くが、自動で動かない場合は以下の項目をチェックします。



自動開閉(5段階制御)の初期設定が正しくされていない


温度が正しく測定できていない(表示のちらつき・乱高下する)


雨センサーが常に反応している
 
対処方法としては以下の通りです。
・自動開閉の初期設定を再度行う
・温度センサーの交換
・雨センサーをメンテナンスする/交換する
 
「自動開閉の初期設定を再度行う」
よくある症状として、系統ごとに必要な開口幅の設定が正しくされていないため、5段階制御がうまく機能せず、空きっぱなし、閉めっぱなしになる、中途半端にしか開閉しないという不具合が発生することです。
 
動画「開度動作時間設定について(すそ張り計測あり)」
※すそ張り計測なしはこちら(YOUTUBE)
 
   
「温度センサーの交換」
温度が正しく計測されていないと自動で動きません。温度センサーを延長していると抵抗値が高くなり正確な温度にならないことがあります。
症状が治まらない場合は、温度センサーの交換をおすすめします。
 
 
「雨センサーをメンテナンスする/交換する」
雨センサーは、強風や台風後に雨センサーを真水で洗浄しないと、ごみや砂ぼこりが付着し強制開信号が出続けるということがあります。必ず雨センサーの洗浄を行ってください。
動画「雨センサーのお手入れ方法



 
設定時の注意
 
「計測ボタンが反応しない!」
開口幅の設定ボタンは、制御盤の操作スイッチが系統1、2両方とも「停止」位置にないと反応しません。


その他の原因 こんなときは…
 
「ディップスイッチ(サーモ8)をいじって設定を変更したのに変わらない!」
サーモ8のディップスイッチは制御方式に関する設定が行えます。設定内容は時間帯分割数の変更、雨センサーが反映する系統を設定、系統2外部出力動作タイミング、駆動機巻戻りがあります。
ディップスイッチの変更は電源を一度オン・オフしないと反映されません。

※制御盤の電源が入らない場合は、購入先の販売店へお問合せください。
 


注意事項

今回ご紹介のセルフチェックでは、電源まわりの施工や配線の加工は行いません。
電源まわりの施工や配線ケーブルの加工は、電気工事士の資格が必要です。
施工の際は電気業者・有資格者にご相談ください。


落雷による故障について

・電動カンキットを圃場に取り付ける場合は、必ずアース工事を行ってください。
・落雷の過電流については、アースをとっていても完全に防げないことをご理解ください。
・電流は電源まわり以外にも、駆動機側から流入することもあります。
・落雷が懸念される場合は、取り外して保管するといった対策をとってください。

※自然災害による故障は保証の対象外となります。


浸水について

浸水被害に遭われた場合は、通電時にショートして火災になる可能性があります。
一度、浸水してしまった機械のご使用はおやめください。

 

 

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