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天窓で換気効率をUP!3種類の天窓の選び方


 
  気候変動で「盛夏期」が長くなっている!
気候変動により平均気温は毎年のように上昇し続けていますが、高温対策が必要な期間は盛夏期(7月~8月)だけでなくその前後数カ月にまで及ぶなど、以前に比べて確実に延びています。
特にハウス栽培では温室の上部に溜まってしまった熱をどのように排出するかが一番の悩みではないでしょうか?

今回ご紹介する東都興業の天窓シリーズ「タンテンソー」「レンテンソー」「スカイペット」の3つは、屋根面に設置する換気製品です。
それぞれの特長を踏まえ、栽培する作物やお持ちのハウス仕様に応じた「天窓」の選び方をご紹介したいと思います。


 
  天窓のメリットとは?
空気は温められるほど比重が軽くなって上昇することは広く知られていますが、屋根に囲われたハウス内では拡散することなく天井部に溜まっていきます。
側面換気は外気を取り込む最も一般的な換気方法ですが、やはりそれだけでは効果に限界があります。


天窓は屋根面に「排気口」を設けることでこの熱気を外に逃がすだけでなく、同時に側面から外気を取り込みやすくなる、いわゆる「煙突効果」を得ることができます。

また、縦方向に空気が動くことで葉裏に風が当たりやすくなり、気孔周辺の空気の淀みを解消し、光合成や蒸散などガス交換がしやすい環境を作ります。


 
  天窓シリーズ、その特長は?
東都興業が展開する天窓シリーズはその特長により下記の図のように別れます。


今回は①~③の3つの製品について詳しく見ていきましょう。


 


  ① 簡単天窓でロングヒット!「タンテンソー」
タンテンソーは妻面換気でおなじみのツマソーを天窓に応用した独立型の単天窓です。
その特長は低コストで簡単に取り付けができること。



■ 開閉角度は3段階、操作紐で引くだけの簡単操作


■ ゆるやかな排熱を促し、急激な環境変化を防ぐ

1枠は1,300mm×600mmとコンパクトなため、急激に温度・湿度を低下させることなく換気ができるのが特長です。
湿度管理がデリケートなキュウリ栽培にも適しています。


■ シリーズで最も低コスト
奥行50mなら8枚を目安に任意の数を取り付け可能。
コストを掛けづらい育苗棟や夏秋栽培でも導入しやすい製品です。


■ 防虫対策は「ニューネットセットⅡ」で

防虫ネット展張はオプション品である「ニューネットセットⅡ」をご用意。
1mm目合いのネットがセットになっているため、別途揃える必要はありません。


 


  ② 単天窓を連結して操作性を向上!自動化にも対応した「レンテンソー」
タンテンソーをシャフトで連結し、一括開閉できるようにして生まれたレンテンソー。


■ 開閉操作はニュータニカンキット104で回すだけ!

妻面側に取り付けたニュータニカンキット104を回すだけで一括開閉が可能。
操作紐を垂らしていると邪魔になってしまう背の高い果菜類(トマト、キュウリ、ナス)、アスパラなどの栽培に最適です。


■ タンテンソーの特長はそのまま!
1枠の大きさは同じく1,300mm×600mm。取り付け、施工はユニット化され簡単に組み上げが可能に。
無段階開閉で急激な環境変化を伴わない、ゆるやかな換気を実現します。


■「電動カンキット」で自動化にも対応!

シャフト連結のため、電動カンキットN制御盤シリーズで自動制御も簡単にできます。

■ 防虫対策は「レンテンソー用ネットホルダーセットⅡ」で

専用のホルダーで見た目にもきれいなフラット展張が可能です。

 


  ③ 大開口で最大の換気効果を得る!定番の連続式天窓「スカイペット」
パイプハウスの屋根に合わせて柔軟に取り付けが可能なスカイペット。


■ シリーズ最大の開口幅!高い換気効果

1枠3,000mm×600mmを奥行きいっぱいに連結させてウイング型に開閉するのが特長のスカイペット。
その換気効果は抜群で素早く排気することができるため、容積の大きい大型ハウスや棟高の高い果樹ハウスなどで効果を発揮します。


■ 手動なら減速機、自動なら電動カンキット

手動操作の場合はチェーン式減速機になりますが、電動カンキットによる自動制御がおすすめです。

■ 防虫対策は「スカイペット用ネットガード」で

開閉動作する上枠と下枠に展張したネットが全閉時に噛んで閉まり切らないのを防ぐ張り出しを作る、専用オプション「スカイペット用ネットガード」をご用意しています。

 


  3製品比較表


いかがでしたでしょうか?
天窓は側面換気と比べて高い換気効果を得られる高温対策に適した設備です。
東都興業の天窓シリーズは ①コスト ②換気速度 ③操作性 などをポイントに、栽培する作物の環境変化(温湿度)への感受性や設置するハウスの大きさ、仕様に応じてお選びいただけるよう取り揃えております。
気候変動によって、今後も多発が予想される高温障害の対策として、天窓の設置をご検討ください。




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